しらたまの飲酒ブログ

日本酒ばかり飲んでいたら、他の人は消えてしまった。別ブログではその辺の雑草とか採って食べてます→ https://shiratamarr-michikusa.hatenadiary.jp/

本金の純米吟醸 無濾過生原酒

我が家のワインクーラー(12本入る)が空である。 幼い乳飲児がいるので、なかなか酒をゆっくり飲む時間がなくなり、短い食事の時間で酒をカッと飲むという傭兵のような酒の飲み方をしている。1.8リットルの安ワインを買ってグビグビ飲むのが最近のお気に入…

『マリア様がみてる』のキャラたちの日本酒の呑み方について

ご機嫌よう。 オタク文化の拡大と深化にしたがい、百合あるいはガールズラブというジャンルは、人口に膾炙するようになってきましたね。様々な人気作が出てきた今日においても、なお褪せることなく光を放ち続けている作品があります。そうです、百合コンテン…

信州旅行の土産を飲む④ 〜 いろんな真澄を飲み比べた

知名度でも製造量でも、真澄を醸す宮坂醸造が諏訪の五蔵、さらには信州の酒蔵を牽引する存在だろう。なにせあの協会7号酵母の発祥蔵である。 協会7号、好きなんですよね。あの清涼感のある吟醸香の黒髪ロング感。幅広い料理と喧嘩せず、しかし迎合はしない。…

愛用している酒器について その2 〜 尾形アツシの無地刷毛目

5年くらい前、六本木の国立新美術館の地下1階のミュージアムショップで器の展示販売が時々行われていて、そこで展示されていた尾形アツシさんのぐい呑が気に入って購入して以来、愛用している。 尾形アツシさんは、奈良県で作陶されている陶芸家さんで、土の…

信州旅行の土産を飲む③ 〜 黒澤 生酛

長野土産の酒も7割くらい飲み終えた。旅行で買った酒を飲み終わりつつあるとき、旅の思い出にも一区切りがついたような気がして一抹の寂寥を覚えるが、それも旅酒の味わいでありまた一興。まだ7,8本残ってるんですけどね。 今回の黒澤は長野土産で買った酒の…

本金の純米吟醸 雄町のボリューム感がちょうどいい

とっくの昔に飲み干してしまったけど、まだレビューしてないことに気づいたので慌てて書く。先日は白麹の夏酒をいただいたが、今回は雄町。本金の雄町は今回初めて飲む。 前回の夏酒の記事はこちら 本金 純米吟醸 雄町 アルコール 16〜17度 精米歩合 55% 岡…

本金の夏酒『雨あがりの空と』

さて、今回の信州旅の一番の目的であった酒ぬのや本金酒造の酒についていよいよ書く。緊張で手が震えてきた(アルコール摂取したら治まった)。 酒蔵を訪問したのはちょうど夏酒が出荷された数日後という最高のタイミングで、蔵でも購入することができた。 …

秋鹿純米大吟醸の妹(プティ・スール)になった

秋鹿は大好きな銘柄のひとつで、気温が低くなってくると毎年決まって飲みたくなってくる。濃醇で酸キレッキレの秋鹿は、豚の角煮、牛スジの煮込み、大根の炊いたんなど、味のしっかり染みた、とろっとしたテクスチャーの料理に最高に合う。 今回、関西の知り…

信州旅行の土産を飲む② 〜 十六代九郎右衛門の低アルコール原酒山廃

松本市の相澤酒店さんでお酒を見ていたときに思ったのだが、信州のお酒にはラベルが地味なものが多い。いや、悪い意味ではなく。 日本酒でも最近はお洒落な凝ったデザインのラベルも多くなってきたけど、そういうファンシーさとは無縁な、素朴でレトロなラベ…

信州旅行の土産を飲む① 〜 岩波の土俗感がいい

信州で大量の酒を買ってきたので、悪くならないうちにどんどん飲んでいかなければならない。嬉しい悲鳴ですね。肝臓も悲鳴をあげています。 生酒から飲んでいきます。 岩波酒造(松本市) 岩波 本醸造生原酒 アルコール 19度以上20度未満 精米歩合 70% 溢れ…

信州日本酒の旅 その2 〜諏訪〜

松本から下道で1時間ほどで諏訪に入る。山間の数少ない平地にくると町が現れて、地形がエモいなぁと思う(語彙力)。 諏訪に到着。豊かな諏訪湖の周りに町があり、人の営みがあるその光景がとてもエモい(語彙力)。 折しも父からまた連絡が入り、「先週霧ヶ…

信州日本酒の旅 その1〜 松本市

長野県は言わずと知れた酒どころで、新潟県に次いで2番目に酒蔵が多い県であるが、よく考えてみたらあまり長野県の酒を飲んだことがなかった。長野県酒造組合のホームページによれば長野県内にある酒蔵は約80。 「約」ってなんなんだろう。長野県が新潟県と…

渡辺酒造店のW

近所に日本酒がよく置いてある酒屋があって、店主のおっちゃんがお薦めしたそうにこちらを見ていたので話しかけてみた。そのとき薦められたのが渡辺酒造店(岐阜県飛騨市)のWという酒である。 渡辺酒造店は地元では「蓬莱」の銘柄でお馴染みで、飛騨地方の古…

愛用している酒器について - 玉川堂の鎚起銅器

日本酒そのものの記事を書いてきたけど、そろそろ酒器についても書いてみたい。 器については完全な素人で、のめり込んでいるというほどでもないのだが、気に入った酒器が見つけるたびにちょこちょこ買っている(お猪口なだけに)。 猪口・ぐい呑・片口など合…

鳩正宗の精米80%がドラマ性を帯びていて、そして僕は酒気を帯びていく

青森県の酒蔵の配置は絶妙で、青森市には田酒の西田酒造、弘前市には豊盃の三浦酒造、八戸市には陸奥八仙の八戸酒造がある。 青森県はこの三酒蔵が君臨している感があるが、個人的には十和田市の鳩正宗も推したい。 十和田市は青森市と太平洋側の八戸市の中…

日本酒を語る言語について

非言語的事象を言語的表現に置き換える技術は、やはり西洋のお家芸だなと思う。「他人なんだから言葉で言わないと伝わらない」という根本的な感覚のもと、「どう美しいのか」「どう素晴らしいのか」を語る技術が構築されていき、感覚のみに依存しない理性的…

鯉川のうすにごりに合わせるべき肴を見誤って申し訳ないと思っている

先日仙台に行った際、酒屋で宮城の酒をたくさん仕入れたのだが、何本か県外の酒の肴も購入した。 そのうちの1本が鯉川酒造 (山形県庄内町) の鯉川 純米吟醸うすにごり。 鯉川酒造さんがある庄内町余目という土地は、酒造好適米の亀の尾の発祥の地であるらし…

浦霞お姉ちゃん

諸兄にとっては釈迦に説法だと思うが、一口に「お姉さん好き」と言ってもいろんなバリエーションがある。 グータラでダメ女なんだけど包容力がめちゃくちゃあるお姉さんのお世話をしつつも甘やかされたいとか、歳上なんだけど背も小さくて歳下感が強いお姉さ…

田中六五の低アルコール原酒・6513を飲んだら爽やかな内野聖陽

モダン系日本酒といえば、 黒いボトルに入れがち ボトルに直接文字をプリントしがち 酸を活かしがち 名前にアルファベットか数字を使いがち 見事にこれらのあるあるを盛り込んでくれた6513。 なんて読むのが正解なんだ。「ろく・ご・いち・さん」でよいのだ…

秋鹿を春まで持ち越してしまった

晩秋になったら飲もうと思って買っておいた秋鹿がまだ手元にある。 もう春やないか。 忘れていたのではない。 寒くなり始めた季節になるのを待って飲むつもりだったのだが、秋鹿のことが好きすぎて大事に大事に取っておいたら、いつの間にか季節が移り変わっ…

5年ぶりに再会した本金が綺麗になっていた

先日、新澤醸造店さんの酒をしこたま飲む会に参加するため、はるばる名古屋から仙台に飛んだ。 そのときの記事。↓ shiratamarr.hatenablog.com 伯楽星・あたごのまつのほかにもう一つ、仙台の楽しみがあった。 本金である。 #二喬NIKYO_今宵の1杯戦国時代の…

頭の悪いつまみが好きなのよ

啓蟄の候、ふきのとうが顔を出し、海では白魚が春を告げる時分である。 富山ではホタルイカが岸にやってきている。 初鰹はもうちょっと先か。 もう少し暖かくなれば筍が出る。 旬のものは美味い。 それでも、承知のうえで申し上げる。 頭の悪いつまみも美味…

ハーゲンダッツに合う日本酒選手権

私はわりとなんでも酒の肴にする。 甘いものだろうが、ご飯ものだろうが、パンだろうが余裕である。 ただし、塩を舐めながら酒を飲むのはよくない。それただの塩味の酒やんけ。 仕事やら何やらでストレスが溜まってきたなと思ったら、夜な夜なハーゲンダッツ…

新澤醸造店さんの酒をしこたま飲む会 @ 仙台

北仙台『和酒バル 二喬/NIKYO』さんにて開催された、「伯楽星&あたごのまつを愛でる2020」に参加してきた。 ありがたいことに、3年連続でお誘いいただいた。 二喬さんのブログ↓ 造り手との宴UTAGEvol.47ご参加の皆様ありがとうございました♪ #伯楽星 #あた…

奥飛騨のカップ酒が美味い

先日、中部国際空港から家に帰る時にふと立ち寄ったコンビニで、カップ酒が目に留まった。 ほぼ初めてと言っていい程に、自らすすんでカップ酒を購入して飲んだ。 これには前日譚がある。 先日、伯楽星や愛宕の松で有名な新澤醸造店さん(宮城県大崎市)の酒を…

本金という酒がある

日本酒は学生のころから飲んではいたが、本格的に銘柄を飲み比べるようになったのは6年くらい前か。 まだ日本酒初心者だったため酒屋に行くのは憚られ、デパ地下がメインの酒の購入場所だった。 当時東京にいた私は、仕事が終わるとよく銀座マロニエ通りをま…